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501/ ぎをん や満文 

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谷商店の竹内専務に、祇園の「や満文(やまぶん) 青木庵」につれてってもらいました。

一力茶屋と歌舞練場のあいだの細い筋を歩きながら、どんなお料理を出しはるんやろ・・・と期待がふくらみます。

というのも、全国のこれぞというおいしいもんを知り尽くした竹内専務が、長年懇意にされていて、まるで我が店のように愛してやまない・・・ということ、しかも京都祇園の料理屋さん、ということは?? 想像がつきませんでした。

奥の坪庭のお座敷で、最初に出てきたのが、鮎ともずく。お手塩くらいのお皿に、7cmほどの鮎のたいたん一匹、もずくもひとすくい・・・。なんてシンプル、なんて潔い導入。鮎はやらかずぎず、でも骨までおいしく、もずくは食感が冴えてます。不意打ちを受け、写真を撮るのもうっかり八兵衛でした。

3品目からは、きとんと撮りました。大好物のとこぶしです。実は私、あわびよりも、とこぶし派なんですね。ご主人それを知ったはるわけないですが・・・。これまたプリッと、あっさりと。煮付けることで、肝の食感も最高です。

次はおさしみ。あじ、タイ、あぶりキス、ハモ。みょうがの千切り、花紫蘇で季節の先取りですね。

加茂なすの揚げたんも、揚げたとは思えないほどあっさりしてました。

蒸したすずきに枝豆のあん、鱧しゃぶと続きます。いずれも、淡々と、最小限。究極のそぎおとしの美学。

しめは、専務の好物、ぐじのから揚げ。うろこがたまりません。昔、塩焼きのアマダイのうろこを食べて行儀悪いといわれたことがありますが、これなら文句なしです。あ、ご飯と赤だし、わらび餅は撮るのを忘れてました。

専務のお友達、滋賀医大の千里さんと、立命館の美穂さんが登場。娘くらいの後輩と出会い、せっかくなので築野食品の佐野さんもいっしょに記念撮影です。専務の隣りは、私の双子の兄みたいなポヨちゃん。気の置けないみなさんとのお食事は、ただでさえおいしいのですが、このお料理ですから、いたく感動しました。

や満文の主人は気さくな方、竹内専務は「祇園の居酒屋をめざせ・・」とおっしゃいます。ほんまもんの技に裏打ちされた、決してこだわりを主張しない、たいそうにしない、そこがさすが、祇園なのですね。

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