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第54回 たこ焼工房43(シーサン)
☆★☆ たこやきめぐり 第54回 ☆★☆
海と太陽の香り イタリア~ンたこやき - たこ焼工房43(シーサン) - |
「たこ焼屋になりたい」若者が増えている。たこ焼屋の花形はやはり焼士。焼かせてもらえるようになれば、とりあえずは一人前。「焼き台は、俺たちの晴れ舞台じゃ」と、豪語するのは、大分の「たこやき工房 天までとどけ。」の代表、永松茂久くんだが、このごろは、この感覚をきちんと持ち合わせた焼士が少しずつではあるが、育っている。若手の担い手が出てくれることは、40歳になるタコヤキストとしては、このうえない喜びである。 | ||
全国的にこんな状態なので、本家大阪のたこ焼が危ない、としきりに心配していたわけだが、今回はそんな気分を払拭してくれるいい店に出会えた。 JR大阪環状線の野田駅すぐのところにある、たこ焼工房43だ。 店主は山口滋巳さん。昭和40年生まれというから、私より 6才若い。自分より若いというだけで、なんとも心強く思えるのは、オバサン感覚かもしれないが、若い子たちのパワー、チャレンジ、気合は、ほんとにいい刺激になるのだ。 |
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まず、店の形態というか、雰囲気がこれまでのたこ焼屋のイメージと大きく異なる。 全体的にイタリア~ン。主人が少しずつ手づくりしているという店だけに、よくみるとガレージの鉄骨が屋台骨だったり、かなりフレキシブルな仕上げではあるが、これがまた現代的というか、おしゃれな感じを出しているからスゴイ。 しかも隣りにスタンバイする移動販売用のワゴンには、太陽に扮したタコくんがにっこりと、デザインも優れている。43と書いて、シーサンと発音する。主人の名まえが滋巳なのでシーサンと呼ばれていたのと、海と太陽を英語発音したところからついた。 |
思わず記念撮影したくなるワゴン車をバックにパチリ。こういった軽いノリのたこ焼屋さんの登場は、21世紀にふさわしい。ただしノリは軽くても、味に対するこだわりはヘビーだ。鍋は鉄鋳物の昔からあるタイプを愛用する。3.5 センチの穴は、このごろみかけなくなってきたが、43はこの大きさにこだわるコナ、塩、水、だし、タコと素材はあくぬきをきちんとしたものを使う。その方法を教えてもらったが、なんだかむずかしくて、割愛させてもらう。 | ||
カウンターに並んで待っていると、こぶりのたこ焼がいい感じに焼きあがってきた。オリーブオイル&ガーリックをハケでぬって、塩をふった、ガーリックソース味を私は気に入った。久しぶりに登場した、エリートの桑隊員は、明太子マヨネーズがいいという。お初の良子隊員もおろしポンズに満足の様子。もちろんビール、ワインもあり、常連さんがくつろいでいる。ここまでくればもっといろんなメニューがあるか、と思いきや、なんとほかは大根サラダだけ。お口なおしということで、そのあたりの潔さも感心。 | ||
実はシーサンこと山口さんは、もともとゴルフのコーチを仕事としてきた。 6年前にたこ焼の移動販売をはじめ、そのフットワークは丹後半島まで広がっている。 移動販売は商売の基本、いろんな地域のいろんなお客さんに鍛えられ、ここまでやってこれたとふりかえる。 魂がちがいまっせ。たこやきは深いですよ。 山口さんのことばが決まる。 ここ数年、福島区の成人式にはシーサンがたこやきをふるまう。そんな素敵な成人式をするなんて、福島もいい街やわ。そうそうさっきもお豆腐屋さんが、鐘を鳴らしながらきていた。 本家のたこ焼はこんな形で新生している。 |
以上、熊谷 真菜
店 名 | たこ焼工房43(SeaSun シーサン) | |
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住 所 | 大阪市福島区吉野3-7-13 JR環状線 野田駅下車5分 野田駅北側の通りを西に、「花のマルホ」角を北側へ | |
TEL | 090-3491-0364 | |
営 業 | PM17:00~PM22:00 | |
定休日 | 日曜・祝日休 | |
席 数 | カウンター10席、屋外にテーブル席あり |
H13.12.7現在のメニュー
ソース味たこやき | 9玉300円 15玉500円 |
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ガーリック味たこやき | 9玉300円 15玉500円 |
おろしポンズたこやき | 9玉300円 15玉500円 |
明太子マヨネーズたこやき | 9玉350円 13玉500円 |
大根サラダ | 250円 |
鎌探偵のコメント | 桑探偵のコメント | 良子探偵のコメント |
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一見、たこやき店の屋台というよりイタリアン風の野外食堂という感じ。 でも、メニューはたこやきonly。普通のソース味にガーリックソース味、 明太子マヨネーズ、おろしポンズの4種類。どれもあっさりとした味わいでおいしい。 この秘密はやはり、 山口さんこだわりのたこやき本体がおいしいから。 ガーリックも明太子もおろしポンズも全て本体のたこやきをうまくひきたててくれる。 個人的にはあつあつのたこやきにガーリックを塗るたこやきの味が印象に強く残った。 |
(桑探偵、レポートお待ちしております。) | ガーリック!?めんたいマヨネーズ!?おろしぽんず!?そしてノーマルタイプ!! うわ~ん。どれ食べよう…。 しかし、りょうこ探偵は見た!!お隣の常連さん。おしゃべりに華を咲かせつつ四皿目!!ということで、あなたも全種類いっちゃってください。和洋折衷。絶妙なこと請け合いです! |
※この情報はインターネット黎明期である1995年に開設された世界で初めてのたこやき専門ウェブサイト「熊谷真菜のページ」内の、これまた世界で初めてのたこ焼き食べ歩きサイト「月刊たこやきめぐり~なにわのたこやきめぐり」に掲載されていた情報です。
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