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第22回 たこ蔵
☆★☆ たこやきめぐり 第22回 ☆★☆
関西初登場、たこ焼食べ放題の店 - たこ蔵 - |
妹が東京の調布市に住んでいる。最寄り駅は新宿から出ている京王線の仙川。下町の匂いぷんぷんの仙川のことは、また話すとして、そのひとつ手前の千歳烏山駅。ここの商店街はスタンプキャンペーンで大成功をおさめ、大手スーパーの進出で痛手を受ける全国の商店街の憧れ、目標の的となっている。商店街研究のフィールドとして、ぜひ訪ねておきたいスポットなのだ。 |
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| 不景気知らずの千歳烏山駅前商店街に、食べ放題のたこ焼屋さんがある。お昼のサービスで、 500円で明石焼が食べ放題というのだ。 | |
さすが日本一の商店街といわれるだけある。でも採算とれるのだろうか。「関西なら、こんなバカなこと、せーへんわ」と笑っていた私だった。 |
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| ところが、関西にそんな店が2年前にオープンしていたのだ。奇しくも私が笑い飛ばした時期と重なる。 |
南海高野線、堺東駅を下りて、出世タワーとして名高い、堺市役所の21階建て新庁舎を過ぎてすぐの所に、たこ焼食べ放題の「たこ蔵」はある。 |
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| 表に張り出すように、ドドーンと広い店内。たこ焼はもちろん、お好み焼の鉄板、手づくりおにぎりも並ぶ。たこ焼屋さんの進化形だ。白い帽子とユニフォームがよく似合う、社長の木田眞澄さんが、にこやかに迎えてくださる。 | |
どうぞ奥へ。広いと思っていたお店の奥に、さらにテーブルとベンチのウッディな空間。小さいたこ焼屋さんなら、5、6軒はいっても、まだ余りそうなスペース。太っ腹に食べ放題を仕掛けるだけの余裕をみせてくれるではないか。 |
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| 屋号は「たこぞう」と発音、「たこくら」ではない。象さんのキャラクターがトレードマーク。よく見ると鼻でつまようじをはさみ、たこ焼を口に入れようとしている愛らしいデザイン。これも従来のたこ焼屋さんのノリとは異なる。 |
実はこの社長、2年前まで建設会社のオーナーだった。建築物もあふれんばかりの状況から、21世紀を見据え、そろそろ会社はほかの人に預けて、また新たなチャレンジへと、ゼロからの出発である。もともと岐阜から大阪へ出てきて、ゼロから会社を興した人。事業を軌道に乗せることが大好き、あれこれ創意工夫する醍醐味を知っているから、大きくしたものを維持するだけでは、何となく性に会わない様子。また何かを始めたい、その第一弾がたこ焼だった。 |
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| 台所に立ったこともない50の木田さんが、鉄板の前で、試行錯誤をはじめた。社長の時代から、おいしいものは食べ尽くしている。あれこれ小さく切っては入れてみる。奥さんやパートの人に試食してもらっては、改良を重ね、厳選された10種類が現在の定番。タコ、カレー、チーズ、チキン、キムチ、ツナ、ウインナー、こんにゃく、ポーク、たこ焼を揚げた揚げたこ。 | |
これらの食べ放題に飲み物、高知特産のアイスクリンをつけて1300円。ただし2人前から受け付けるというちゃっかりした所も。関西初、赤字覚悟の食べ放題で、順調に走り出した。 |
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| これまでの食べ放題の客は9000人、プロの挑戦者もやってきて、最高 210個が記録されている。おいしく残さず食べていただきたい。社長の思いは、「食べ残し1個につき50円頂戴します」というルールに、きちんと反映されている。待っている間、10種類、それぞれアイデアたっぷりの作り方を観察して、じっくり味わってほしい。 特に焼きたてほやほやのたこ焼にプチュッとチューブでチーズを注入する所など必見ですよ! |
以上、熊谷 真菜
店 名 | たこ蔵本舗 TAKOZO | |
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住 所 | 堺市南瓦町1-5 南海高野線堺東駅下車 市役所方面 | |
TEL | 0722-23-6644 | |
営 業 | PM14:00~AM2:00 日祝PM14:00~PM11:00 | |
定休日 | 年中無休 | |
席 数 | 26名 |

H10.2.1現在のメニュー
たこ焼 [レギュラー(普通)] | 6個 230円 10個 350円 18個 600円 |
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たこ焼 [揚げたこ・チーズ・キムチ・ポーク・こんにゃく] | 6個 300円 10個 500円 18個 800円 |
たこ焼食べ放題 (お飲み物・アイスクリン付き) | 1,300円(但し、食べ残し50円/1個) ・・・2名から。7個単位。オーダー1人3回まで。 食べ放題だけで食べられる特別メニューがあります(カレー、チキン、ツナ、ウィンナー) |
その他のメニュー | お好み焼き、上巻寿司、五目いなり、おにぎり、そばめし(キムチ入)、焼そば、オムそば アルコールもビールにチュウハイ、冷酒に熱燗とそろえています お店の雰囲気といい、居酒屋みたいなたこやき専門店です |
鎌![]() | 咲![]() |
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たこ焼の食べ放題?最初は、なんかおもしろそうやと感じた。 また、ただの食べ放題でなく、いろんな具でアイデア満載の10種類のたこ焼が味わえるということにおどろいた。そして、ひと口食べてその味にさらにおどろいた。 普通に焼いたたこやきに後からチーズを注入してつくるチーズたこやきのように今までと違った発想や細かい工夫の積み重ねで、これぞたこ蔵独自のたこやきの味だ!というおいしい味をつくりだしています。 ご主人の一歩先を見て、工夫を続ける姿勢にとても感動した。 | チーズとカレーの作り方にびっくりぎょうてん! チーズの固まりをタコの代わりに入れる。カレー粉を生地に混ぜる。と言った既成概念を打ち破ったアイデアに思わず、歓声が出てしまいました。 シュークリームのように焼き上がったたこ焼きにソース状のものを注入します。 だからタコも入っています。得した気分! 取材の時は、たこ焼きやさんとは思えない、ゆったりした気分が味わえました。 お酒も飲んでいないのに、ほろ酔い気分でお店を後にしました。 |
※この情報はインターネット黎明期である1995年に開設された世界で初めてのたこやき専門ウェブサイト「熊谷真菜のページ」内の、これまた世界で初めてのたこ焼き食べ歩きサイト「月刊たこやきめぐり~なにわのたこやきめぐり」に掲載されていた情報です。
※お店の住所・電話番号・価格など、内容は特に記述のないものは取材当時のものです。
※お店の公式サイトなど、リンク先が閉鎖されたり変更されている可能性があります。
※紹介したお店はすでに移転・閉店されている場合がありますのでご注意ください。