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第43回 大入りワナカ
☆★☆ たこやきめぐり 第43回 ☆★☆
千日前の重鎮たこやき -大入りワナカ - |
千日前といえば、大阪はミナミの繁華街のもなかでも、一番にぎわっている場所だ。 ここには道具屋筋、ワッハ上方、そしてNGKこと、なんばグランド花月を中心に、飲食店、ゲームセンター、ありとあらゆる業態がひしめいている。 そんな場所だから、誰もが注目している。 ここで店を開いて当たればすごい。全国からやってくる観光客から地元の味にうるさい常連客まで、人の波が押し寄せる。 |
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| そのど真ん中に位置する大入りワナカ。 なんばグランド花月の隣り、しかも人の流れからいえば、花月の手前にあるものだから、大阪に来て、吉本を見る以上、なんだかそこのたこ焼を食べてからじゃないと許されないような強迫観念に襲われる。 だからというわけではないが、文字通りいつ前を通っても、大入り。 この近辺にはたこ焼屋がたくさんあるけれども、よそとは一線を画している。貫祿ある芝居茶屋的な位置づけのたこ焼屋なのだ。 |
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ワナカという名まえ、主人の名字。 奥さんの和中一子さんに話を聞くことができた。ワナカは終戦直後は喫茶店、それから寿司屋、その後はかり売りのお菓子屋さん、クレープ&たこ焼、そしてたこ焼一本にしぼったのが10年前。そのころ大劇から花月に変わったという。昔はサーカスやストリップだったというから、この賑わいを半世紀、隣りからみつめてきた街の歴史の証人でもある。 |
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| ワナカの鍋は銅製だが、すごく大きい。 一枚が8×8個とか9×10個。場所に応じて特注してある。 その面いっぱいにコナが流されて、一気に焼いていく。慣れない人だと多分ひとりでは焼ききれないはずだ。 大きな菜箸一本でグルグルひっくり返していく。これはすぐ腱鞘炎になりそう。焼き手に聞いてみると、「手首で回すんではなくて、腕全体で回していくんです」。 なるほど、だからよけいに豪快な焼き方にみえる。 |
ここにはソースやしょうゆのほかに塩もある。 いま塩たこ焼にはまっているタコヤキストとしては、非常にうれしいトッピングだ。あっさりとうまい。 「こんな場所やから、昔からいろんな人がこんな商売せえへんか、みたいに来ます。たんまに悪い人はいるし、人にだまされんように手堅い商売をしてきましたわ。 |
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| たこ焼がこんなに流行るなんて、もうちょっとゆっくりさせてもらいたいわ(笑)。 忙しすぎて、かなんなあ。年いってこんなことやらされるとは思てへんかった。 主人と二人でぼやいてます。息子の代ですけど、毎日来て、やっぱり見てやらんとね。」 | |
美容師をやめて跡を継いだ息子の徹さんは、アメリカ村の方にもワナカを出店。 エビセンにたこ焼をはさんだタコせんなど、若い人向きの商品も出した。 |
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| そういえば以前、TBSの番組ロケで一度食べに来たことがある。 そのときはめだかの兄弟を歌っていた、欽ちゃんファミリーのたまえちゃんこと高橋さんと一緒にタコせんにかぶりついたのを思い出した。 |
以上、熊谷 真菜
店 名 | 大入りワナカ | |
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住 所 | 大阪市中央区難波千日前11-19 南海電車なんば駅、御堂筋線なんば駅下車5分 なんばグランド花月横 | |
TEL | 06-6631-0127 | |
営 業 | AM10:00~PM21:00 | |
定休日 | 無休 | |
席 数 | 30名 |
たこ焼(ソース味、しょうゆ味、塩味) 特大 20個 | 750円 |
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たこ焼 大 15個 | 550円 |
たこ焼 中 12個 | 450円 |
たこ焼 小9個 | 350円 |
わんこだこ 明石風 | 600円 |
チーズのせ | +50円 |
店 名 | ワナカ | |
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住 所 | 大阪市中央区西心斎橋2-12-8 四つ橋線四つ橋駅下車5分、御堂筋線心斎橋駅5分 タワーレコード正面 | |
TEL | 06-6211-3304 | |
営 業 | AM11:30~PM20:30 | |
定休日 | 水曜日 | |
席 数 | なし |
H12.6.30現在のメニュー
たこ焼 8個 | 300円 |
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鎌![]() | 浪花文化研究会 コロッケ![]() |
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千日前の難波グランド花月の周辺はたこやき店が乱立している大阪有数のたこやき店集合地域である。 その中で一番目立っている店がNGKとなりで行列ができている今回の「ワナカ」です。 それだけに私は並んでまで食べなくてもいいやということで横目で通り過ごしていました。 生地が明石焼きのようにやわらかい印象で、あっさり系です。たこやきの千枚通しも明石焼きと同じくはしを使っています。 ここで始めて知ったのが、塩たこやき。塩をふって味付けしていてなにもつけずに食べるたこ焼きで、ソース味やしょうゆ味だけでなく塩も意外と会うもんだなあと感じました。 また、チーズをのせたたこ焼きもあり、ピザ風の味でした。 (真菜さんは、知り合いの結婚式の2次会の後ということで色っぽい和服姿で登場、びっくりしました。) | ぼくは、今回の取材で初めて熊谷さんと鎌田さんに会いました。 しかも、現地集合ということで、自己紹介もままならないうちに、取材が始まってしまいました。 たこ焼き自体はたこが大きくて、特に塩だけをふったたこ焼きはあっさりしていて、何種類か出してもらった中で、いちばんおいしかったです。こういう食べ方は、初めてでしたが、これもいけるという感じでした。たこ焼き自体に自信がないと、こういう風には店に出せないと思います。 ぼく自身は、取材に参加したというよりは、一人の客という感じでした。次の機会には、ちゃんと取材に参加したいです |
※この情報はインターネット黎明期である1995年に開設された世界で初めてのたこやき専門ウェブサイト「熊谷真菜のページ」内の、これまた世界で初めてのたこ焼き食べ歩きサイト「月刊たこやきめぐり~なにわのたこやきめぐり」に掲載されていた情報です。
※お店の住所・電話番号・価格など、内容は特に記述のないものは取材当時のものです。
※お店の公式サイトなど、リンク先が閉鎖されたり変更されている可能性があります。
※紹介したお店はすでに移転・閉店されている場合がありますのでご注意ください。