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第44回 JUN TACO 25
☆★☆ たこやきめぐり 第44回 ☆★☆
これぞ浪花のソースたこ焼 - JUN TACO 25 - |
大阪発の出版社というのは少ない。少ないかわりに、ユニークな会社が多い。 葉文館出版(残念ながら2000年6月をもって解散)という出版社もそのひとつ。 最近のヒットは『大阪弁川柳』。もうナンバー3まで出ている。帯のコピーがすごい。 100万部突破したら、たこ焼おごったる。 こんな大それたこと、東京の出版社には絶対言えへんやろ。そんな声も聞こえる。 ちゃんと「たこ焼引換え券」のおまけまでついた、おいしい川柳本が売れている。 | ||
とにかく川柳専門の出版社ということだけでも尊敬できる。 そのうえ編集長がすごい。若くて美人なのだ。 いまどきめずらしい、インテリジェンスあふれる編集長、木村由華さんは、私が昔から描いてきた編集者のイメージそのまま。 これまで数多くの編集者を見てきただけに、彼女の知性とその存在は大阪にとって貴重なものだと確信している。 |
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さてその木村さんがお薦めのたこ焼屋があるということで、浪花文化研究会のメンバーもさそって、通天閣のそばで集まった。 だいたい通天閣のある恵美須町には、意外とたこ焼屋は少ない。てっちりとかホルモンとか串カツとか、もっとスタミナのつくオッサン風メニューが主流で、たこ焼のような子供みたいなおやつはアカンらしい。 | ||
ところがやっぱりあった。 JUN TACO 25という屋号も不思議なら、こんなとこにポツンとたこ焼屋があるなんて、という場所柄。 |
主人の青山巌さんは、昭和生まれ。 この町に京都から小学校5年のときにやってきて、恵美小学校に通った。 同志社を出て、会社に勤め、趣味でこの店を開いたという。 最初は人にまかせていたが、退社後は悠々自適のたこ焼屋さんになった。 | ||
鍋や店の内部から、本当にシンプルなたこ焼が期待できる。 タコも大きすぎず、天かすの色も素朴な、まさに昔ながらのたこ焼の姿を彷彿とさせる。 | ||
青山さんの姿勢もそのまんま。 道楽というか趣味の世界というか、ひまつぶしのようなゆったりした時間のなかで、のほほんと焼かれ続けるたこ焼。食べなあかんで、とか、これは日本一うまいたこ焼やで、みたいな主張とは全く正反対のポヨヨンとした味わい。 そこはかとない魅力。オーソドックスかつ単純な味わいの中に、古き良き浪花のこころがキラキラと散りばめられているのだ。 | ||
-たこ焼を真ん中にしてみんな生き-
こんな川柳がぴったりの町のたこ焼屋の原型は、やはり通天閣のそばに佇んでいたのだった。 |
以上、熊谷 真菜
店 名 | JUN TACO 25 | |
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住 所 | 大阪市浪速区恵比須西1-7-5 地下鉄 堺筋線 恵美須町駅下車8分、南海電車 今宮戎駅 下車 | |
TEL | 06-6632-0938 | |
営 業 | PM15:00~PM19:30 | |
定休日 | 土・日曜日 | |
席 数 | 8名 |
H12.6.30現在のメニュー
たこやき 12個 | 300円 |
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たこやき 16個 | 400円 |
たこやき 20個 | 500円 |
焼きそば 中 | 350円 |
焼きそば 大 | 500円 |
鎌探偵のコメント | 桑探偵のコメント | 浪花文化研究会 かな探偵のコメント |
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通天閣のあたりはどんなたこやき屋がでているのだろうか?近くで働いている方にきいてみたところ「おいしい」と紹介されたのがこの店。 住所をもとに夜せっせと恵美須町駅から西側に向かって25号線沿いに歩く。が、結局見つからず今宮戎神社についた。 後できくと、なんと3時から7時過ぎまでの4時間程度しか空いていない店だった。 素朴なしょうゆ味とだしを活用したあっさりめのおいしいたこやきだった。 売れのこった黒焦げのたこやきが残っていて、たこやき探偵団はみんなこれを希望すると、こんなん売られへん。という青山さんの声。なかなか味わえないけど、外の表面がからからに黒く焼けたたこやきも魅力だ。 うまいやをイメージした。一見、粉の配分は濃く見えるがそれほど胃にもたれることなく、じっくりとカリカリと焼き上げられている。大半がテイクアウトで、自転車に乗って買っていく人も多かった。 ちょうど裏は今宮戎神社。えべっさんの時はさぞかし売れるでしょうと訪ねると、「そのときは内緒やけど別の商売やっています」との返事でした。 |
(桑探偵、多忙につき探偵メモ届かず。) | 今回は今宮戎神社からすぐ南側に「JUN TACO25」を探偵してきました! 25というのは国道25号線沿いからきているそうです。 とてもシンプルな店構え、ちょっとすると見逃してしまうので要注意! さっそくたこ焼きのほうに目を移すと・・・。 なんてシンプル!! 味付けも最小限にシンプル! ひとつひとつがころころしていてくっつかないので、袋にでもいれて指でつまんで食べたい!これはっ! 味付けがシンプルな分、もーいくらでも食べられそうです。 ぱくぱくぱくぱくもーほんとちょっとした気軽な腹ごしらえにうってつけ! 今は小遣い稼ぎ気分でやっておられるというご主人ですが、是非ぜひいつまでもこのたこ焼きを焼きつづけていただきたいです。 営業時間に注意! |
※この情報はインターネット黎明期である1995年に開設された世界で初めてのたこやき専門ウェブサイト「熊谷真菜のページ」内の、これまた世界で初めてのたこ焼き食べ歩きサイト「月刊たこやきめぐり~なにわのたこやきめぐり」に掲載されていた情報です。
※お店の住所・電話番号・価格など、内容は特に記述のないものは取材当時のものです。
※お店の公式サイトなど、リンク先が閉鎖されたり変更されている可能性があります。
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