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第46回 タコダコ
☆★☆ たこやきめぐり 第46回 ☆★☆
タイ、バンコクの新しい食トレンド - タコダコ- |
今回のたこやきめぐりは海外編、ということで、タイのバンコクにあるお店をレポートします。 「タコヤキスト、アジアのコナモンを食べ歩く」というタイトルになりそうな、アジア紀行。実はふりかけを探る、コナモンというよりは米料理の発見の旅。 頼りない私に同行してくださったのは、東南アジアの食研究者であり、カレー大魔王の異名をとる森枝卓士さん。 余談になるが滞在したのは、世界でも有数の上質なホテルとして名高いスコータイホテル。 泊まる所はどうでもいいと思っている私でも、このホテルは別格。 空間のデザイン、サービス、何もかもがすばらしい。快適さのなかにも暖かさと優しさがあふれているから、プールでものんびり一人で楽しめる。 スコータイ王朝の遺跡をレプリカにして、そのコンセプトで建てられたスコータイホテル。 |
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そのスコータイホテルの日本人スタッフ齋藤尚志さんと栃木修子さん。 齋藤さんにはレストランセルドンでの撮影など、たいへん御世話になり、また栃木さんには貴重な情報を教えてもらった。 英語もタイ語もだめな私に、栃木さんの日本語はことのほかやさしい。彼女は数年前からタイに住んでいるが、最近たこやき屋さんをみかけるようになったという。 この近くにもあります、ということで、私たちはあわててでかけたのだった。 スクンビット通りに面した新しいファッションビル、エンポリアムの5階に、栃木さんの話す店はあった。 さらに運よく、中華系のタイ人、ソムキャット・ワンサクルシャイ、通称文(ぶん)さんに、会うことができたのだ。突然おしかけたのに、ラッキーとしかいいようがない。 |
文さんは30歳。12年前、日本を旅行し、ナンバで初めて食べたたこやきに魅了された人。 兄のソムシャイさんは横浜の元町でテラス・オブ・バンコックというレストランをしている。 8年前に、たこやき屋をバンコクで開くがもうひとつ期が熟していなかった。2000年2月、このビルのオープンとともに再度挑戦。いまではこのフロアーの人気店になっている。 天かすは自家製。タコ、コナは日本から輸入。道具なども日本から。カノンクロック・ジープン(日本のカノンクロック=焼菓子)=たこやきは焼き方もできあがりも日本のとまったく同じ。ただしソースは赤く、ケチャップ味を強くしている。 メニューはタコ、海老、カニカマボコ、ハム、野菜の5種類。4個45バーツ(約140円)、8個85バーツ(約260円)。 30バーツも出せば、うまい麺料理が食べられることを考えると、非常に高価である。 1番人気はタコ、次にカニカマボコ。日本発カニのコピー商品がロシアで生産され、今やアジアの人気食材になっているのだ。 |
| そしてたこやきもまた、タイに根づこうとしているという。文さんの店以外にもたこやき店は増えている。日本料理店でも冷凍たこやきを温めてメニューになる。24時間の巨大スーパーマーケットでも冷凍たこやきが販売されている。 文さんの笑顔とたこやきの味に、日本のタコヤキストは感激の涙が出そうになった。 日本のマンガでたこやきを知ったというタイの人たち。夜スコータイの一室でタイ式マッサージをしてくれたカニタさんも、たこやきはおいしい、大好きと微笑んでくれた。 まさにコップンカー(ありがとう)な一日だった |
※この情報はインターネット黎明期である1995年に開設された世界で初めてのたこやき専門ウェブサイト「熊谷真菜のページ」内の、これまた世界で初めてのたこ焼き食べ歩きサイト「月刊たこやきめぐり~なにわのたこやきめぐり」に掲載されていた情報です。
※お店の住所・電話番号・価格など、内容は特に記述のないものは取材当時のものです。
※お店の公式サイトなど、リンク先が閉鎖されたり変更されている可能性があります。
※紹介したお店はすでに移転・閉店されている場合がありますのでご注意ください。