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第48回 道頓堀たこ家くくる
☆★☆ たこやきめぐり 第48回 ☆★☆
おいもとタコの歴史的な出会い - 道頓堀たこ家くくる - |
何年前になるだろうか。 TBSの番組で高橋真美ちゃんがレポートするのに何度か同行したことがある。 彼女は欽ちゃんの番組に出ていた、のぞみ、かなえ、たまえ3姉妹の一番ふっくらしたたまえ役でお馴染み。 真美ちゃんは東京っ子だから、浪花のたこやきにはどれも驚いていたが、このくくるでは真美ちゃん以上に、私が驚いたたこやきがあった。 | ||
それは「大阪名物びっくりたこ焼」。 板にのった銅板に8個のたこやき。そのふんわり玉子色から、なんとタコの足まるごと一本が飛び出している。 飛び出すというより、タコの足がはえているというか、植物のようにニョキッとつったっていて、その根本をたこ焼のコナがくるんでいるというか、1500円という値段もお安く感じるほどのタコのボリューム。 |
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確か、マイクのように足を手でもって、2人でかぶりついた記憶があるが、その強烈な印象が、いまだに鮮明なのだ。 以来東京から来たお客さんをこの界隈にお連れしたときは、くくるのタコ足8本攻めたこ焼を味わう、というか見てもらうというか、浪花のインパクトを体感してもらっている。 | ||
道頓堀は、かに、ふぐ、くいだおれ人形の動く広告オブジェ発祥の地でもあるが、御堂筋からはいって一番最初にあるのが、7 年前からというくくるのタコオブジェ。 川に面したビルの2階、そのロケーションの良さもさることながら、きちんと先輩店に習っての動くタコにはだれもがエールを贈るはず。 取材に応じてくださったのは、くくる事業本部課長の山本明宗さん。 名刺を見ると、守口に本社がある、白ハト食品工業株式会社。 昭和22年に白ハト商店として創業、映画館で販売されるアイスモナカ中心の製造、販売としてスタートした。 |
井原西鶴の小説にでてくる「この世女の好むもの、いもたこなんきん、芝居にこんちゃく・・」というくだりをヒントに、昭和41(1966)年スイートポテトを商品化。 そうこの会社はタコはもとよりいもにこだわっているというわけなのだ。 | ||
48(1973) 年には明石焼、50(1975)年ポテトアップルパイ、51(1976)年にたこ焼、 60(1985)年には道頓堀にタコヤキハウスをオープン、私も食べた記憶があるが、 タコの代わりにチョコレートとかいろんなものを入れた変わりたこ焼だった。 64(1989)年にはたこ焼専門店として、地酒も飲める今の形態がはじまった。 | ||
名古屋方面のアピタ、3 年前からは東京へも進出、シンガポール大丸にも直営店をだしている。 おいもさんのお店ラポッポとともに、たこ焼くくるの配送車はあちこちでみかけるようになった。 いもとたこに素材をしぼりこんだ社長のアイデアもすばらしいし、店を「たこといものディズニーランド」にしたいという専務のコンセプトも正しい。 | ||
「ラポッポ」も「くくる」もハトの鳴き声からのネーミングと聞いて、いもとたこの不思議な因縁にも納得することができた。 ただし私はまだ、くくるのテイクアウトの味を知らない。私にとってのくくるのたこ焼は、タコの足が飛び出した、びっくりたこ焼なのだ。 (2000.8.25 取材) |
以上、熊谷 真菜
店 名 | くくる 道頓堀本店 | |
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住 所 | 大阪市中央区道頓堀1-10-7 ぼんちビル2F 地下鉄御堂筋線 なんば駅下車14番出口上がる | |
TEL | 06-6212-7381 | |
営 業 | PM12:00~16:00/PM17:00~22:30 | |
定休日 | 無休 | |
席 数 | 41名 |
H12.8.25現在のメニュー
たこ焼き | 600円 |
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明石焼き | 600円 |
たこの唐揚げ | 560円 |
大阪名物びっくりたこ焼き | 1500円 |
白ハト食品工業株式会社 ホームページ http://www.shirohato.com/
鎌探偵のコメント | かな探偵のコメント |
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道頓堀くくるの名をきいて最初に思い出すのは、本店にあるリアルなたこの看板。 本店のたこ焼きは新鮮なたこづくし料理のひとつという感じでたこを思う存分味わえる数少ない店。新鮮なたこを活かした玉子たっぷりで大きくてやわらかいもの。 でも、くくるのたこ焼きは、本店のたこ焼きやびっくりたこ焼きより、百貨店などにあるテイクアウト方式の店の方が個人的には好き。 全般的に大玉で、玉子の多い明石焼き風。かつおやねぎをたっぷりかけてくれます。 少しやわらかいがたこのだしがぐっとしみています。チャレンジ精神も旺盛で時々変わったものを中に入れたりして新メニュー新製品をPRしてます。 | くくるが、あのおいものお店「らぽっぽ」さんと同じ会社だったと聞いて大変驚きました。がっ!それ以上に驚いてしまったのは「びっくりたこ焼き」かも・・・。 値は張りますが一食の価値ありありです。 くくるにはこれからも気軽に立ち寄れるたこ焼きやさんでいてほしいです。 そして・・・。なんばにも「らぽっぽ」つくってほしいな・・・と・・・。 |
※この情報はインターネット黎明期である1995年に開設された世界で初めてのたこやき専門ウェブサイト「熊谷真菜のページ」内の、これまた世界で初めてのたこ焼き食べ歩きサイト「月刊たこやきめぐり~なにわのたこやきめぐり」に掲載されていた情報です。
※お店の住所・電話番号・価格など、内容は特に記述のないものは取材当時のものです。
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