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第49回 ぶぶ亭
☆★☆ たこやきめぐり 第49回 ☆★☆
繁華街のど真ん中の味わいたこ焼 - ぶぶ亭 - |
1983年、たこ焼を調べはじめたころはまだ今みたいに、どこにでもたこ焼屋さんがある状況ではなかった。 まして梅田とかナンバとか、繁華街のど真ん中の一等地にたこ焼屋があるはずもなかったから、阪急三番街の飲食店のひとつとしてたこ焼屋がオープンしたのは感激だった記憶がある。 その名は「ぶぶ亭」。 | ||
名まえはもちろん、店構えもこれまでのたこ焼屋の典型から大きくはなれた斬新なものだった。今はその感覚もあたりまえな世界だが、1983年当時は、ヘエー、これがたこ焼屋さんなの~?みたいな印象だった。 |
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千日前にあるぶぶ亭の母体、川富株式会社の立尾昭さんをたずねてみると、なんと川富というのは純然たる割烹、日本料理店だという。 しかも現在は、おむすび・おそうざい、家庭料理「良平」、魚の旨い店「とと(魚が2つ並んだ字)屋」、炉端料理「南や」をはじめ、タイチャンコからにんにくキッチンなど幅広く手がけている。 そして2代目の森村立夫氏が割烹以外にはじめた記念すべき新業態第一弾が1980年のなんばCITYに出した明石焼「ぶぶ亭」だった。 | ||
当時のパンフレットを見せてもらうと、社長の意気込みが伝わってくる。変形のB4版ぐらいもある縦長のパンフレットはぶぶ亭のために作られたもの。 川富の粋を集めて明石焼に集大成したその味わいを贅沢な紙面でアピールしている。 |
「ここを訪れる約8割は女性。ケーキとコーヒーを楽しむのとほとんど同じ感覚で明石焼・たこ焼とコーラで時を過ごします。箸を使って食べるいうところに、ファーストフードやスナックとはひと味ちがう、満足感を得られるのかもしれません。」 こんな発想も当時としてはかなり早いもの。 立尾さんに案内してもらって、久しぶりにぶぶ亭の明石焼を食べた。 | ||
朱塗りの板にのって8個の明石焼がふんわりと登場。おだしも昆布をメインにしたあっさりした味わい。本場明石の玉子焼の素朴なおいしさをきちんと出している。だからいくつでもついつい食べたくなる。 コナのブレンドを変えたたこ焼もあるが、やはりぶぶ亭では明石焼を食べたい。 | ||
夕方6時。店内は会社帰りのお父さん風の人がビールと明石焼を注文している。女性客というより、男性客の多さに驚いた。 ひとりで明石焼でちょっと一杯、そんなノリが似合う店作り。 時代は変わり、たこ焼の位置づけも変化し、そして客たちの好みや求める雰囲気もこうして変貌しているなか、ぶぶ亭が生き残っている理由もわかるような気がした。 (2000.10.20 取材) |
以上、熊谷 真菜
店 名 | ぶぶ亭 阪急三番街店 | |
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住 所 | 大阪市北区芝田1-1-3 阪急三番街南館B2 阪急梅田駅 1分、地下鉄御堂筋線梅田駅 1分、JR大阪駅 3分 | |
TEL | 06-6373-3563 | |
営 業 | AM10:00~PM22:00 | |
定休日 | 不定休(阪急三番街と同じ) | |
席 数 | 45名 |
現在、ぶぶ亭は阪急三番街店のみが存在。(2003年2月現在)
H12.12.25現在のメニュー
たこ焼(8個) | 400円 |
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明石焼き(8個) | 430円 |
鎌探偵のコメント | かな探偵のコメント |
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ふわふわの生地に、歯ごたえのあるタコの取り合わせが絶妙。あっさりと食べられる明石焼430円、ボリュームのあるたこ焼き400円。それぞれ20円アップでテイクアウトもできる。 | なんばでアルバイトしていることもあって、以前からなんばウォークのぶぶ亭は気になっていました。 今回取材にかこつけて、初めて口にする事ができました。 カウンターとテーブルからなる店内は一人ででも二人三人ででもゆっくり落ち着くことができます。 たこ焼きも明石焼きも、ぶぶ亭ならではのふわふわとした感触がおいしいです。 なんば、梅田の喧騒に疲れてしまったら、喫茶もいいですが、 たまにはゆっくり明石焼き(と生中)なんていかがでしょう・・・。 |
※この情報はインターネット黎明期である1995年に開設された世界で初めてのたこやき専門ウェブサイト「熊谷真菜のページ」内の、これまた世界で初めてのたこ焼き食べ歩きサイト「月刊たこやきめぐり~なにわのたこやきめぐり」に掲載されていた情報です。
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