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20181/2

屋台「吾屋」のぼっかけやきそば

 明けましておめでとうございます。
 今年もよろしくお願いいたします。

 さて、今年も住吉大社に初詣に行ってきた。

 祭りや花火大会、そして初詣には屋台の夜店がつきもの。
 そして夜店につきものが、コナモン。
 さらにコナモンにつきものなのが、もちろんソース。

 ソースマニアの私は、夜店を回る時にはいつも屋台で使われているソースを観察してしまう。
 むしろ「ソースばかり見ている」といってもいい。(^O^)

 そんな私にとって、ここ10年ほどの夜店は以前に比べてかなりつまらないものになっている。
 数多くの「地ソース」を発見できる場だった夜店も、今は格安の業務用ソースを使う店ばかりになってしまった。
 これも不景気の波ということなのだろうか。

 だからたまにソースにこだわっている店を発見すると、それだけで嬉しくなってしまう。

 今回紹介するのは屋台のお店、吾屋(わがや)さん。
 「ぼっかけやきそば」の屋台だ。
 「ぼっかけ」とは牛すじとこんにゃくを出汁で煮込んだもの(すじこん)で、神戸市長田区の名物。
 これを載せた「ぼっかけやきそば」ももちろん長田の名物だ。

 長田のコナモンといえば、外せないソースがある。
 それがブラザーソースとばらソース。
 お好み焼きの「本場」、長田の多くの店がこの2つのソースをブレンドして使っている。

 吾屋のぼっかけやきそばも、このソースを使っている。
 ちゃんとしたぼっかけとちゃんとしたソース。
 吾屋は長田名物「ぼっかけやきそば」のフォーマットにちゃんと従っている。

 例えばB-1グランプリの優勝以来、「富士宮やきそば」を名乗る夜店の屋台を数多く見てきたが、実際に富士宮やきそばのフォーマットに従って作られた焼きそばを売っているのを見たことは希だ(おそらく地元に近い場所ではそんなことはないのだろうと思うが)。

 そんな中、吾屋を見つけた時は何とも嬉しい気持ちになった。
 この店に出会ったのはちょうど1年前。ちょうどこの、住吉大社の初詣の夜店でのこと。
 夜店で見る屋台でこれをちゃんと使っている店はほとんど見ることはない。しかし「ソースばかり見ている」私には、数多くの店の中でこの店だけが大きく目立って見えた。
 最近主流になってしまった業務用格安ソースに比べ、コストもずいぶん違うはずだ。
 店主の工藤さんは長田に住んでいて、ソースは問屋を通じてではなく、ソース好きには有名な地ソースの専門店「ユリヤ」に出向き仕入れているのだという。

長田名物「ぼっかけやきそば」を売る限り、これは譲れないコストだということだ。

 工藤さんは、

「こういう形態(夜店の屋台)なので麺にまでこだわれない。その分ソースにはこだわりたい」

 と仰っていた。

 夜店の屋台という形態の中で、それでも自分の売るものに責任を持とうとする誠実な態度だと思う。
 これに対してシビアな言い方をすればできるだろうし、不器用でもあると思う。
 私はソースマニアだからこの視点で見ることができたし、この店の誠実さを知ることができた。
 でも普通、そんなこと気づかないだろう。

 しかし、だからこそ、わかった人間がそれを伝えるべきだとも思う。

 夜店の屋台がどういうシステムでメニュー選定や店舗選定をしているのか、私はよく知らない。
 吾屋はいろいろなイベントに応募して、出店しているそうだ。

 次は今宮戎の十日戎。

 もしも夜店で見つけたら、是非立ち寄ってみてほしい。

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