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第56回 おおがまや たこ萬

☆★☆ たこやきめぐり 第56回 ☆★☆

釜ゆで生ダコ サクサクたこ焼
- おおがまや たこ萬 -

  「外カリ、中トロ」
最近は、たこ焼を語るときに必ず出る表現になってしまった。
地方のお店をたずねても、いかにもそれらしく、このコピーがポップとして飾られている。
拙著『たこやき』が刊行されて10年になろうとしているが、
このなかでおいしいたこやきについて書いた部分が、ひとり歩きしている。
外はカリッと、中はトローリ。

香港餃子丸の屋台
ポッフェルチェスのポスター
 タコヤキストが数え切れないくらいのメディアで常に語ってきた表現が、人々のなかで消化され、「外カリ、中トロ」と変化した。
 うまいたこ焼の代名詞のようなコピー、これを忠実に再現したいとまじめに楽しく取り組んだ店だけが、生き残る。今のたこ焼業界は、そんな時期を迎えているといえるだろう。
 「外カリ、中トロ」。ひと口にいっても、店の数だけちがいはある。
外カリどころか、外バリの人気店もあるし、外シャリ、外パリくらいの薄皮が自慢の店もある。
 中トロの部分よりも、外カリを独自に出す方が、客にもアピールしやすい。
 あえていうなら今回の店は、「外サク」。サクサクした食感が印象に残った。
ポッフェルチェス(オランダのたこやき)

 特製の鍋は、自動焼き器。ただしテフロン加工していない分、高級感が漂い、味も期待できる。
 のぞいてみるとかなりの油。そこに一気にコナがはいる。当然のことながら、
 すごい勢いで水気の多いコナがはね返る。グツグツ、プツプツ、コナが玉になってあばれだす。噴火する火山のような状態がクリアなガードの向こうに展開される。
 そこにはいるのが8gのタコ。淡い色の半生状態で、あとは生地のなかでやんわり加熱されてプリプリになる。屋号の示すとおり、店頭の大釜で生ダコをゆで、それを切ってたこ焼に使う。この手法はタコの業者さんによって数年前に開発され、何店か展開されているが、イズミヤグループでは第1号店として、和泉中央のイズミヤのなかに去年11月にオープンした。
餃子丸焼き上げ中
ほぼたこやきと同じ
 部長の田中昇さん指揮のもと、店長の後藤敏美さんがかなりの気合で現場をとりしきる。さまざまなフードコートを運営してきた後藤さんだが、たこ焼への思いは熱く、これまでもたこ焼を扱ったことはあるのだが、自動焼き器をつかった商品は初めてで、慣れるまでには時間がかかったという。
 コナに火が通ってくると、コテでふちの分も穴に落とし、そこでスイッチオン!
 縦揺れの機械が動き出すと、同時に後藤さんの手は引っ繰り返しを始める。
 自動とはいえ、見ているだけではいけない。動きの悪いたこ焼にハリを当てたり、微妙な観察力で焼きあげていくところは、手焼きと変わらない。みるみるうちに、たこ焼は丸く変化する。
 じっとみつめている子供たちから歓声があがる。もちろん大人だって大喜び。
 たこ焼の焼きの工程を楽しく見せるには、こういった趣向も有りなのだ。
 7個360円が舟に並んで、6種類のソースをチョイス。たこ焼の皮の風合いがサクサク、タコはプリプリ。
 「外サク、蛸プリ」。
 新趣向たこ焼が、これからもイズミヤの一角をにぎわせることはまちがいない。
餃子丸 1セット

以上、熊谷 真菜

《探偵メモ》

店 名おおがまや エコールいずみ店
住 所大阪府和泉市いぶき野5-1-11
エコールいずみ1F
泉北高速鉄道 和泉中央駅下車3分 駅隣接の施設エコールいずみ内
TEL0725-58-0022
営 業PM10:00~PM20:00
定休日不定休 
席 数テイクアウトのみ

H14.7.18現在のメニュー

たこ焼(7個) 360円
こだわりの
ソース5種選択
・ソース
・マヨネーズソース
・からしマヨネーズ
・マヨネーズしょうゆ
・しょうゆ
(わさびマヨネーズ)
たこ足 2本 400円

探偵のコメント良子探偵のコメント
今回はりょうこ探偵のおすすめのお店。
北河内方面で生まれ育った私には和泉市は初めてではないが、
やはりなじみは少ない。こうして複数の探偵がそれぞれの好みのお店を紹介するというのは意味があることだと思います。
和泉中央駅から隣接するイズミヤに入り、この店を見たときいちばん印象に残ったのはやはり店の中の大きな釜。毎日この釜で大きなタコをやわらかく煮立てています。
最近はすでにゆでたタコを見るのがあたりまえだけに、目の前でタコの色が変わっていくのが見れるのは新鮮で嬉しい。タコだけたべてもおいしい。
同じたこやきに5種類のソースをかけて食べる。私はソースを使うより、しょうゆを使った方がお気に入りでした。
焼き上がり後の味の管理は厳しく、一定の時間が経つと全て処分を徹底しており、だからこそ、味の品質が保たれているのだと思う。
何を隠そう今回のお店の推薦者は私、りょうこ探偵です。自動たこやき器が電車が揺れるように揺れると、たこやきがくるくる。くるくる。ぽこぽこ。ぽこぽこ。とまわる。まわる。まわる。
 それを助けてあげる焼師。たこやきが『まわしてくれ~』と呼びかけたらまわすそうだ。
 なんだか見入ってしまう。
 そんなお店の私が推す味とは、さくさくっっ。熱い中身がじゅわ~と出てきたところで蛸の足の吸盤がコリコリ。コリコリ。(このコリコリ感は涙もの!!)
 何か思い出すんだよなぁ。ここのたこやきを口にすると。と、よく考えてみると。そう、ちっちゃい頃から今でも大好きなお菓子!!あのサクサク感。すっごい身近で誰もが親しみのあるアノかんじ。しかしそれを“お菓子”では終わらせないコリコリとした食感やソースたちの味!!参りました。。
 ところでコレ、ナイショの話しなんだけど…。イズミヤの閉店直前がサイコ―の“焼きたて”をGetできる時間帯なんだよね~。 ナイショだよ。

※この情報はインターネット黎明期である1995年に開設された世界で初めてのたこやき専門ウェブサイト「熊谷真菜のページ」内の、これまた世界で初めてのたこ焼き食べ歩きサイト「月刊たこやきめぐり~なにわのたこやきめぐり」に掲載されていた情報です。
※お店の住所・電話番号・価格など、内容は特に記述のないものは取材当時のものです。
※お店の公式サイトなど、リンク先が閉鎖されたり変更されている可能性があります。
※紹介したお店はすでに移転・閉店されている場合がありますのでご注意ください。

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