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第17回 新天龍
☆★☆ たこやきめぐり 第17回 ☆★☆
大阪初 たこ入り餃子 - 新天龍 - |
大川と寝屋川が合流するのが天満橋のあたり、そしてそのひとつ下流が天神橋になる。
パリの観光船をまねたアクアライナーはこれらの橋をくぐりながら巡っていく。
お気づきの方も多いかもしれないが、天神橋を南へ渡るとき、左手に蛸が描かれた看板が目にはいる。
リアルなタッチだが、8本の足の広げ方など、とても芸術的でいい色の赤を出している。その蛸をこれまたユニークなコピーが飾る。
喜べば 喜び事が 喜んで 喜び集めて 喜びに来る なにわ食べ歩き・・・ 大阪初 たこ入り餃子 北京料理 新天龍 |
奥深いフレーズ、やさしい字体とも合わせて風流な感覚も忘れていない。
ご主人の國安道男さんによると、やはり看板ウオッチャーにも、しっかり取り上げられているとのこと。
さっそく大阪初、たこ入り餃子をいただくことにしよう。
中華鍋に適したコンロが並び、本格的な厨房だ。
もちろんたこ焼の鍋は見当たらない(当たり前か)。
大きめにつくらせた餃子の皮に、ねぎ、にんにく、にら、キャベツなど餃子の具を包み込む。
このとき小指ほどのタコを一緒に包む。
あとはふつうの焼き餃子のように焼くだけ。
元祖たこ入り餃子のできあがりだ。
もっと餃子の歯ごたえを出したいという、ご主人の意向は、大きめのタコで成功している。
お酢とラー油で食べる。
とにかく、タコがはいっている、というだけで、うれしくなる新しさ、食感の楽しさがある。
たこ入り餃子を目当てに来る客も多いし、必ずひとつはオーダーしたくなるというもの。
それがヒントになって、たこ入り餃子は生まれた。
たこ焼と餃子のドッキング。
アイデアそのものは実にシンプル。
ただアイデアとは、それを思いつくかどうかが勝負の分かれ目になる。
19歳のとき、あべの近鉄まえにあった東海倶楽部という中国料理店にはいり、中国人のもとで八年間修行。
500坪、 200人の従業員という巨大レストランでみっちり技を鍛えた。
いつまでも新しさを、という思いをこめての屋号だ。
昭和47年に、この地に新天龍を開店。
常に新しい発想と工夫を心掛ける國安さんの試みで、中国と大阪が食文化交流している。
以上、熊谷 真菜
《探偵メモ》 店 名 ・・・ 「北京料理 新天龍」 住 所 ・・・ 大阪市中央区北浜東1-31 TEL ・・・ 06-941-0759 営業時間・・・ 11:30~14:00/17:00~21:00 定休日 ・・・ 日・祝 |
鎌探偵のコメント | 咲探偵のコメント |
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たこやきめぐり初めての中華料理店。 たこ入りギョーザ? なんだろうと思いつつ口に入れた。 口の中でたこの歯ごたえがありちょっと印象的な味。 他の具もよくできていて結構あっさりしておいしい。 でもたこやきからギョーザにたこを入れるって発想すごいと思いません? | 本格的な中華料理のお店で、たこやきを食べるとは思いませんでした。 タコの触感を残した「タコ入り餃子」は、中華料理から見れば、りっぱなアレンジ餃子。 たこやき屋さんから見れば、衣を餃子の皮に、天かすを挽肉にアレンジした、アレンジたこやきです。 そのうちきっと屋台に並ぶことでしょう。 |
※この情報はインターネット黎明期である1995年に開設された世界で初めてのたこやき専門ウェブサイト「熊谷真菜のページ」内の、これまた世界で初めてのたこ焼き食べ歩きサイト「月刊たこやきめぐり~なにわのたこやきめぐり」に掲載されていた情報です。
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