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第35回 赤鬼
☆★☆ たこやきめぐり 第35回 ☆★☆
南淡路のタコが命の自信作 - 赤鬼 - |
アクセスしてもらうのはとてもうれしいが、それにも増してうれしいのは、メイル。横須賀市野比東小学校6年の山田君がたこやきのルーツを調べているのがわかったり、埼玉県の大野さんから、生まれ育った大阪のたこやきの思い出についてエピソードをいただいたり、いつもありがたく読ませていただいてます。本当にありがとうございます。 今回ご紹介するお店もメイルからの情報で、どうしても行きたくなったというわけ。 | ||
立体サインやインテリア照明器具の企画制作をしている吉本裕司さんは職業柄、たこやき屋さんの看板も手掛けている。そのなかで個人的にハマッてしまったお店が、法善寺のそばにあるので、ぜひのぞいてほしいとのこと。たこやき屋さんの看板作家に一目会いたいという思いもあって、おすすめの赤鬼をたずねることになった。 |
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ナンバ千日前筋、法善寺のひとつ南の筋をのぞくと、吉本さん作、大きな大きな赤鬼のオブジェが目にはいる。夜には電気がはいるから、赤鬼はますます赤く照らされて、わざわざ写真を撮って帰る人もいるほど。くいだおれ人形と記念撮影する感覚で赤鬼クンとパチリ。 絵本で読んだ「ないた赤鬼」てはないが、なかなかかわいらしい愛嬌たっぷりの赤鬼クンである。そばには小さめのたこ坊、たこ坊のお父さん、ミニ赤鬼も寄り添っている。 | ||
針金で骨組みをつくり、布を染めてハリボテをつくり、樹脂をぬる。中には電球が10個。青森のねぶた祭りからのアイデアというが、たこやき屋さんにこんなりっぱな電飾はめずらしい。店の奥の壁いっぱいに、マンガ家の村尾利明さんの作品。これがまた味わい深い。鉄板の前には赤鬼クンシールが並ぶ。 |
「たこ焼はタコが命。南淡路の秘産、活つぼダコを使っています」。赤鬼クンもさることながら、どうやらこれが、この店の主張らしい。オーナーの廣田哲彦さんにそこのところを聞いてみよう。 赤鬼はもともと谷九(谷町九丁目)にあった。その店を廣田さんは受け継ぐが、味については一からのオリジナル。淡路の超高級ダコを分けてくれる知人のおかげで、自信のたこ焼を完成することができた。 | ||
鉄板もふつうの鉄鋳物だし、これといって特別な感じはしないのだが、たべてみるとなるほど、タコがちがう。とろけるようなやわらかさとタコの味。これにほどよく小麦がまとわりついて、カリッとした表面の食感との妙を奏でている。 たまたま通りがかった、くいだおれの山田六郎さんも賞味して、納得したほど。どうやら一流料亭がおさえてしまうただならぬタコの存在が効いている。お客さんも料理人が多いらしい。これが6個 300円というのは、ありがたい限りだ。 | ||
妻の孝子さんもかなりのこだわり派。赤鬼の味には、彼女の存在もなくてはならないように見受けられた。 去年の11月、この地に開店し、2月14日に店の前をC・W・ニコルさんが行き過ぎたとき、廣田さんはすかさず声をかけた。以前からファンだったニコルさんの色紙には、「黒姫の赤鬼から大阪の赤鬼さんへ」。 | ||
まるでビストロのシェフか、パティシェの菓子職人のような風貌の物静かな廣田さんだが、こんなたこ焼が大阪に健在だったとは。 たこやき愛好家として、本当にうれしい出会いであり、発見となった。 |
以上、熊谷 真菜
店 名 | 赤鬼 | |
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住 所 | 大阪市中央区難波1-2-3 地下鉄御堂筋線難波駅下車5分 | |
TEL | 06-4708-0219(オニイク) | |
営 業 | PM15:00~PM24:00 (日祝)PM12:00~PM23:00 | |
定休日 | 第3水曜日 | |
席 数 | 10名 |
H11.6. 30現在のメニュー
たこ焼(甘口/ピリカラ/しょうゆ の3種 トッピング:のり/カツオ/ネギ/マヨネーズ)6個 | 300円 |
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たこ焼(同)12個 | 600円 |
たこ焼(同)18個 | 900円 |
ジュース | 100円 |
ウーロン茶 | 100円 |
缶ビール | 300円 |
生ビール | 400円 |
鎌探偵のコメント | 桑探偵のコメント |
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たこ焼きのタコといえば、大きさは話題になるが、質に関してはそれほど話題にならない。 どんな質のいいたこであっても実際はブツ切りになっていて元の形が見えるものではないから。 たこ焼きのタコって刺身やたこ料理に使えないものをばらばらにして利用しているという感じが私にはあります。ですから、沼島産の高級たこを使ってご主人がたこ焼きをつくっている姿はショックでした。そして食べてまたショックでした。たしかに高級だこのだし、味わいが違います。やはり良いタコだとおいしいと納得。 ちなみに私はこの店は以前からチェックしてました。この場所のお店、昨年夏は女性の方2人がたこ焼きを焼いていた。それが一時期閉店になり、気がつくと大きな鬼の置物が。結構かわいくて印象的で。 さすが、ペコちゃんやカーネルサンダースやカエルやゾウやキューピーといった人形が店頭に平気で並んでいる国だ。関係ないか。 | 今回の取材は欠席です。 |
※この情報はインターネット黎明期である1995年に開設された世界で初めてのたこやき専門ウェブサイト「熊谷真菜のページ」内の、これまた世界で初めてのたこ焼き食べ歩きサイト「月刊たこやきめぐり~なにわのたこやきめぐり」に掲載されていた情報です。
※お店の住所・電話番号・価格など、内容は特に記述のないものは取材当時のものです。
※お店の公式サイトなど、リンク先が閉鎖されたり変更されている可能性があります。
※紹介したお店はすでに移転・閉店されている場合がありますのでご注意ください。